2009年7月

   何かと人間社会が騒がしい…森暮らしが長いとね、垣間見る世間様が
真によく見えるんですよ。…ホントはどうでもいいんだけどね。

   あなたも極力シンプルに年を重ねてるのが一番いいと思いますよ。
自然だ、保護だ、温暖化だ、エコだ、クリーンだ、省エネだなんて偉ぶる
暇があったらたった一日でいい、緑の森で”無の一日”を過ごしてごらん。

   そもそも人間は地球にいい事なんて何一つしてないんだから!
誰だ?人間が「高等生物」だなんていったのは!

夏の招待状
   沢から沼からいつもの勢いと豊水風景が消えた。ここ数年、目に見えて自然が変化しています。

   ただ、グータラの俺としては息はするけど何もせずの無生産変わらず。
やる事といやぁ森ん中で”仕合せ”探しに没頭する事のみ!おかげで沢に
入れば川霧に姿を消し、青葉が遮る緑映の水面でじゃぶじゃぶ遊んでいる。
更に極上の天然クーラーんなんだから「これを通わずなんとする」。

   ブナの森に一歩足を踏み入れた途端冷やっとするのは、天上の葉っぱが熱を食べてくれることともう一つ、梅雨時に溜め込んだ水分が土壌を湿らせ温度差をつくる。それがブナのブナたる所以なんだけどね!朝の冷気が
地面を這うと下草が大粒の汗を掻く?なんてのも。つまり野宿の朝露。(笑)

   みんなを何度も連れまわす氾濫源、暑い盛りにある地点に立つと
外気差−6℃ほどの冷気に出くわす。伏流する地中から冷気を運ぶ風穴だ。

   ここは岩石の塊が径を成し、クロベ、アスナロの大樹が岩上露骨に根を這う異風景の森でもある。苔むした表層と風穴に時代の移ろいを想い、地底深く流れる水脈にロマンを巡らす、なんてぇのも悪くない。この夏!


先祖帰り
   足を交互に出して二本足で歩いている皆さぁん!昔々四本足だったんですょ!今なぜ二本足かっていうと残る二本が手になっちゃったからです。つまり退化、森に似合わなくなったのです(進化ともいう)。

   以来人間の悩み(地球の悩み)が永遠に尽き無くなってしまった。
やたら洒落た頭を使うもんだから面白くて(麻痺です)しょうがない…。
それに比べりゃ森にはなんにも無い、「其処に然るべく”森の時間”あるのみ」

   近未来きっと残る二本も手になるぞ〜。…ならぬ前に森に来な!