2010年 2月

   森には自らを“刻む”移ろいがあります。
人類には“刻まれてしまった”時限表!があります。
飛ぶ事をやめたペンギンは自らの進化(らしい)ですが、人間はどう見ても退化の道をたどります。
   せめてあなた一人、無事なうちに森に遊ぼう!寒くても雪でもいいじゃない!
ぬくぬくと錯誤的文化生活に浸かるより五感と身体を解放すことの方が断然人間らしいのだから。

   森を歩くと体内の空気が徐々に入れ替わり、身体が心地よく森に馴染んでいくのが分かる。喜ぶんだね・・・細胞の里帰りみたいなもんです。
   ホモサピエンスは森に倣い、然るべく生きることが生理的に一番いい。
机学も耳学も、人生一生懸命もいい、が森でちょっとさぼってみなさい!あんたの身体が、皮膚が、脳みそが絶対よろこぶ筈だから。
   でね、森にお返し!あんたの数ある物欲の一つを捨ててみなさい。間違いなく時限表が止まります。(一人生き延びりゃいいってもんじゃないんだから)
「森の時間」には人があたり前に生きて行くことの答えがあるんですねぇ。

 森の生活 
   一人通いの頃に毎年見かけた“テン”が最近ご無沙汰です。黄金色のしなやかな肢体が跳ねる姿は雪の季節によく映える。
   冬、升沢の森でよく見るのがこのテンの足跡。肉食動物だからネズミ、リス、
ノウサギがご馳走?です。このテンが賑やかってことは取りあえず森が森である事の証左だね。(森の実りが悪いと動物たちが減るのです)

   だいぶ前だけど俺の股間を後ろから駆け抜けたテンがいた。追っ駆けて来たのが巨大ノウサギ!! テンに驚き思わず後ろを見やったら偽木立?がばれてしまい、ノウサギは急ブレーキ、踵を返した。
   呆気にとられながら一人ニンマリしてしまった。俺が森と同化した瞬間であり、同時に机学を踏み倒した瞬間でもあった。
ノウサギには叱られたがテンには恩人だな!?(えっ・・・森の運動会!ハハ)

   ちょっと季節を遡りますが、落ち葉の匂いと小春日和にほだされてうたた寝をしていた。そこへ同じ気分でやって来たのが親グマ!
   四つ足の気配に跳び起きたら、しっかりご対面。
オッ!ってなもんだが、手を伸ばしゃ握手ができる近さだ、そりゃお互いビックリするわいね!!
   でね、あいつもやっぱり人(クマ)の子だ、屍が突然“ガバッ”じゃ尚更ビックリしたに違いない。寝起きの俺と正気のクマだもの機敏さが違った。一目散に逃げた?のはクマだった。前足を翻し艶やかな毛並みを揺るがせ木立の中に消えて行ってしまった。(ここまで起承。転結は次回にでも)

   むかし「クマに遇ったら死んだふり」なんて聞いたけどきっとダメだね。
遇ってから寝転ぶんじゃ滑稽ださー、クマさんだって騙されないよなー?
だいたい心穏やかに近づく足音を聞いてられっかいっ。(笑)